1996年10月28日、架空の旧財閥「綾小路財閥」の後継者を名乗る、自称会社会長、吉田茂という詐欺師が逮捕された。
吉田は、
「実父は皇族で公人といい、スイスの銀行に十兆円ほど財産がある。資産を日本の銀行に移すための費用を貸してくれれば融資をする」
ともちかけ、不動産会社社長に現金2千2百万円を振り込ませたり、
「スイスの銀行関係者に会わせる」
と偽り、1千万円以上の費用を社長に負担させてスイス旅行に行くなどしている。
そして、3人の被害者から計約1億2千万円を詐取した。
吉田の乗り回していた車はロールスロイスやベンツで、会社経営者と称して一流ホテルの一室を事務所にし、借家だった鎌倉の豪邸を「持ち家」とし、壁にかかる昭和天皇の写真を指しては、
「陛下の隣にいるのが父」
などと吹聴していた。
吉田は、小沢一郎・衆院議員の印鑑とサインを偽造した覚書を作成、会社社長から政界工作資金と偽って金を出させた事もあった。
2013年現在も都内ホテルオークラ等で出没しており、詐欺を行っています。